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八犬伝の物語の冒頭にあたる里見家のはじまりを描く。江川達也&滝沢馬琴『戦国里見八犬伝 Episode Zero ~南総里見八犬伝より~』

どうも。自分の部屋を見るたんびに暗澹たる気持ちになる馬頭です。

それはともかく。

江川達也&滝沢馬琴『戦国里見八犬伝 Episode Zero ~南総里見八犬伝より~』

『戦国里見八犬伝 Episode Zero ~南総里見八犬伝より~』

(江川達也&滝沢馬琴。リイド社。SPコミックス。2010年。880円。240ページ)
「15世紀の日本。暴虐と抑圧で恐れられる将軍・足利義教は、関東に勢力を持つ鎌倉公方・足利持氏に対する討伐軍を出し、彼と長男を自害へと追いやることになる。その遺児の二人は、下総・結城氏朝のもとに匿われ、ここに反足利義教の武士たちが集うことになる。里見季基(さとみすえもと)もその中のひとりだが、共にやってきた息子・里見義実はまだ十九歳の若武者ながら、見事な戦いぶりを見せ・・・」


曲亭馬琴(滝沢馬琴)の「南総里見八犬伝」に準拠して、里見義実の安房入国伝説を漫画化した作品です。作者は「日露戦争物語」の江川達也氏。前に紹介した「桶狭間合戦の真実 織田信長物語」でも「信長公記」をもとにして、桶狭間の戦いを描き直しましたが、これは安房里見氏のはじまりを描きます。

「南総里見八犬伝」といえば里見家の姫・伏姫が因縁ある八人の若者・八犬士に助けられる話ですが、その冒頭の部分で物語の因縁が作られる発端部が語られます。そこで領主・神余家の混乱に関わり、毒婦・玉梓を討ち、この土地の領主となるのが里見義実です。彼は結城合戦から逃れてきた武士でした。
この漫画では、武勇に優れ、人を魅了する若者だった里見義実が、結城合戦で戦った経緯、そして逃れて安房に渡り、そこの内紛に関わってそれを解決し、里見家をここに再興するまでを描きます。
実はいろいろ史実とはちょっと違いますが、「南総里見八犬伝」をもとにしているので、そちらの描写や台詞まわしを使って話が進みます。ところどころに歴史的状況を説明する話なんかも入ります。「南総里見八犬伝」は結城合戦で死を決した父と別れるシーンからはじまるらしいから、そのちょっと前の部分から描かれてることになりますね。
タイトルが「戦国~」なのは、戦国時代といえるのはもっと長い期間を指すのだというスタンスで語られるから。(後醍醐天皇から徳川綱吉の時代までが戦国)
話の作り方とか上手いですね~。
これ、「Episode Zero」ということなんで、この冒頭部分だけ描いて終わり?

参照サイト
リイド社
http://www.leed.co.jp/
江川達也 ホームページ
http://homepage3.nifty.com/egawa-tatuya/
里見義実(wikipedia)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%87%8C%E8%A6%8B%E7%BE%A9%E5%AE%9F
足利義教(wikipedia)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%B6%B3%E5%88%A9%E7%BE%A9%E6%95%99
足利持氏(wikipedia)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%B6%B3%E5%88%A9%E6%8C%81%E6%B0%8F
南総里見八犬伝(wikipedia)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8D%97%E7%B7%8F%E9%87%8C%E8%A6%8B%E5%85%AB%E7%8A%AC%E4%BC%9D
結城合戦(wikipedia)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%B5%90%E5%9F%8E%E5%90%88%E6%88%A6
安房国(wikipedia)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%AE%89%E6%88%BF%E5%9B%BD

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