Entries

400年前の錬金術師が生み出した智慧の女神に現代の大学生が出会ってしまい・・・。浅生楽『ミネルヴァと智慧の樹 始原(ウロボロス)』 

いつもお世話になっております。馬頭です。
実はいつも取引先に電話する時に、「いつもお世話になっております」と言う部分で必ずどもるんですが、あまりにも毎回言えないので、最近では言わないようになりました。なんか、他に言う適当な言葉ないかな・・・。

それはともかく。

浅生楽『ミネルヴァと智慧の樹 始原(ウロボロス) Minerva and the Tree of Wisdom』 

『ミネルヴァと智慧の樹 始原(ウロボロス) Minerva and the Tree of Wisdom』 

(浅生楽。アスキー・メディアワークス。電撃文庫。2010年。590円。331ページ。イラスト/岩城拓郎)


大学講師でありながらライトノベル作家という浅生楽(あさいらく)氏のデビュー作品です。

人生に対して冷笑的というか諦観のようなものを持って生きるようになった大学生・森本慧が、ひょんなことから錬金術的知識体系の深奥に関わるようになり、絵に描かれた女性が実体化した「ミネルヴァ」天乃理(あまのみち)らとともに、長きにわたって眠りについていた「智慧(ちえ)の樹」の神秘的事象を解決していくことになります。

なんというか、錬金術などのしっかりした知識をもとに書いていて、凄く頭のいい人が書いてるのが感じられる内容なんですが、オタク文化にどっぷり浸かってる人が書いてるのも感じられるネタが入れられてて、なんだかんだいってちゃんとライトノベルになってます。
読んで驚愕したのですが、「ファウスト」や錬金術関連のネタどころか、ライムンドゥス・ルルスのことを話に組み込んだり、ローテンブルクの「マイスタートゥルンク」が重要な要素になってたりとか(ドイツから来た女の子がヌッシュの末裔とかだったりする・・・)、普通のラノベじゃ出ようはずもないネタがてんこ盛りでした。それにティリー伯のことをこんなに言及してる日本の小説なんて、これの他だと「北の雷鳴」くらいじゃないのかな?
こんな作家さんがいたとは不覚にも知りませんでしたが、この俺得感の高さには感服しました。これの他に書いてる「桃の侍」というのもチェックしてみようかと思います。

参照サイト
浅生楽の生活革命
http://blog.livedoor.jp/necokick/
電撃文庫&電撃文庫MAGAZINE
http://dengekibunko.dengeki.com/
ライムンドゥス・ルルス(wikipedia)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%83%A0%E3%83%B3%E3%83%89%E3%82%A5%E3%82%B9%E3%83%BB%E3%83%AB%E3%83%AB%E3%82%B9
ローテンブルク・オプ・デア・タウバー(wikipedia)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AD%E3%83%BC%E3%83%86%E3%83%B3%E3%83%96%E3%83%AB%E3%82%AF%E3%83%BB%E3%82%AA%E3%83%97%E3%83%BB%E3%83%87%E3%82%A2%E3%83%BB%E3%82%BF%E3%82%A6%E3%83%90%E3%83%BC
(wikipedia)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%A2%B4

関連記事
戦争に翻弄された1人の男の人生。三十年戦争が舞台の古典小説復刊。グリンメルスハウゼン『阿呆物語』全3巻
http://xwablog.blog20.fc2.com/blog-entry-372.html
近世ヨーロッパの錬金術師の魂が呼び寄せた悪魔は・・・。河内和泉『機工魔術士(Enchanter。エンチャンター)』第1巻
http://xwablog.blog20.fc2.com/blog-entry-262.html
『イヴァン雷帝』の著者スクルィンニコフ氏が死去。小説家の中里融司氏も死去
http://xwablog.blog20.fc2.com/blog-entry-112.html
啓蒙時代のメンタリティの源泉を3つのキーワードから探っていく。高橋安光『旅・戦争・サロン 啓蒙思潮の底流と源泉』
http://xwablog.blog20.fc2.com/blog-entry-174.html


「桃の侍、金剛のパトリオット」第1巻。これも浅生楽氏の作品で、20世紀初頭の中国・日本を舞台にした作品。
「ミルトン・エリクソン入門」
「北の雷鳴―大地に轟く獅子王の咆哮」



デジタル・クワルナフ サイト・トップへ  →web拍手・コメントはこちらへ  →Twitter(matou_twi)はこちらへ



関連記事
スポンサーサイト

Appendix

カウンタ

カレンダー

09 | 2017/10 | 11
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31 - - - -

検索フォーム

プロフィール

管理人・馬頭

Author:管理人・馬頭
世界史系サイト「デジタル・クワルナフ」の管理人。ロシア・東欧史が大好物。馬。

FC2ブログランキング

FC2Blog Ranking

QRコード

QRコード

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる