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理想のために戦ったクロムウェルの姿を描く。リチャード・ハリスが主演。映画『クロムウェル』

どうも。馬頭です。明日は健康診断です。そのことに気づいた深夜2時。食いまくったり飲みまくったりしたものは戻せばノーカンになるのか考え中。

それはともかく。

映画『クロムウェル』1970

『クロムウェル』

(イギリス映画。1970年。監督・脚本/ケン・ヒューズ。出演/リチャード・ハリス、アレック・ギネス、ほか。140分。1480円)
「1642年のイングランド。かつて議会で活躍した清教徒の領主オリバー・クロムウェルは、英国王チャールズ1世の横暴に不満を募らせ、議会へと戻り、国が誤った方向に進もうとするのを正そうとした。しかし、王は人民を軽んじて議会を解散し、思うがままに国政を動かしはじめる。クロムウェルをはじめとした有志の議員たちは、ついに挙兵するのだが・・・」


実は結構前に買っておいて、放置してたクロムウェルの映画を観ました。1970年の映画。たしかDVDが安く買えたから他のとまとめて買ったような記憶が。
この映画の監督は、「007 カジノロワイヤル」や「チキチキバンバン」のケン・ヒューズ。そして、主役クロムウェル役は、「グラディエーター」でマルクス・アウレリウス帝を、「ハリーポッター」でダンブルドア校長をやったリチャード・ハリス。
チャールズ1世役は、「スター・ウォーズ」のオビ=ワン・ケノービ役のアレック・ギネス。

クロムウェルが国王の政策に反対して手をつくし、内戦の中で鉄騎隊・新模範軍を率いて活躍して、ついには国王軍を倒し、最後は議会を解散するまでを描きます。民主主義とピューリタンとしての、確固たる信念と信仰を持つ人としての姿が描かれ、理想とその真逆の現実に翻弄され苦悩していきます。
これ、観てはじめて気づきましたが、「古き良き時代の史劇」といった感じのある良作でした。もっと早く観ればよかった。
140分と長めの編集で、会話・演説シーンなども多め。その議会での議論のシーンがまた味があってイイのです。議員の衣装もかっこいい。
戦闘シーンも、エッジヒルの戦いとネイズビーの戦いが、結構な規模のエキストラを使って見せてくれます。
最後、処刑される国王チャールズ1世ですが、家族との別れから斬首まで、丁寧に描かれていて、ここがまた泣かせます。
あと、個人的に大喜びなのが、ルパートが登場して、チャールズ皇太子よりかむしろ目立ってるところ。ルパートといえば、チャールズ1世の甥っ子で、父親はあのプファルツ選帝侯フリードリヒ5世(冬王)。母親がチャールズ1世の姉エリザベス・ステュアートなので、その縁でイギリス内戦がはじまると弟と一緒に渡英してチャールズ1世に仕えます。
このルパート(ループレヒト。ルーパート)という人は、なんとも波乱万丈な人生を送った人で、前々から気になってたのですが、映画のキャラとして登場してるのを見てニヤリとしましたよ。これだけでもこの映画見たかいはあったかな。
まあ、ちょっと気になったのは呼び方。チャールズ1世がエッジヒルの戦いで部下たちにルパートを紹介する時、「パラタイン伯ルパート王子」と字幕が出ます。実際には「Prince Rupert, Count Palatine of the Rhine.」と言っているように、「ライン宮中伯(家)のルパート公子(親王)」なんですが、訳した人にヨーロッパ貴族称号の知識がないからかこんなことに(いや、私の知識も中途半端なんで正確かわかりませんが)。実は、このDVDケースの方にも似たようなのがあって、CASTの紹介で役名に「マンチェスターのアール」って書いてあるんですよね。「Earl」が人名みたいになってますが、「マンチェスター伯」(つまりエドワード・モンタギュー)のことかと。まあ、しょうがないのか・・・

そういや、チャールズ1世といえば、「アラトリステ」で殺されそうになったあの王子でしたね。未だ「アラトリステ」のDVDを発掘できてないので、早く観直したい。

作中のエッジヒルの戦いの前に、クロムウェルが募兵した兵士たちとともに出発するシーンがあるのですが、そこで「全隊進め」と言った時に、一瞬だけ手前のマスケット銃兵たちが先が二股になった銃架を掲げるんですよね。銃の方じゃなく。他の場面で銃を掲げるシーンもありますが、こっちも意外と絵になって素敵でした。
そもそも、17世紀前半の戦争シーンが観れただけでもありがたい。

あ、でも、クロムウェルが実はアイルランドで虐殺しまくったこととかは描かれてません。民主主義賛美のしつこさがちょっとある映画でしたから、これもしょうがないか・・・
てか、リチャード・ハリス・・・この人、アイルランド人なのにクロムウェルかよ。

参照サイト
クロムウェル(1970)(allcinema)
http://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=6752
オリバー・クロムウェル(wikipedia)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AA%E3%83%AA%E3%83%90%E3%83%BC%E3%83%BB%E3%82%AF%E3%83%AD%E3%83%A0%E3%82%A6%E3%82%A7%E3%83%AB
チャールズ1世 (イングランド王)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%81%E3%83%A3%E3%83%BC%E3%83%AB%E3%82%BA1%E4%B8%96_%28%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%82%B0%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%83%89%E7%8E%8B%29
清教徒革命 (wikipedia)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B8%85%E6%95%99%E5%BE%92%E9%9D%A9%E5%91%BD
エッジヒルの戦い (wikipedia)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A8%E3%83%83%E3%82%B8%E3%83%92%E3%83%AB%E3%81%AE%E6%88%A6%E3%81%84
ルパート (カンバーランド公) (wikipedia)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AB%E3%83%91%E3%83%BC%E3%83%88_%28%E3%82%AB%E3%83%B3%E3%83%90%E3%83%BC%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%83%89%E5%85%AC%29
ネイズビーの戦い (wikipedia)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%8D%E3%82%A4%E3%82%BA%E3%83%93%E3%83%BC%E3%81%AE%E6%88%A6%E3%81%84
パラディン (wikipedia)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%91%E3%83%A9%E3%83%87%E3%82%A3%E3%83%B3

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この映画、英語版のポスターかっこいいな。


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