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関所を攻める盟約者団にヴォルフラムさんの有能っぷりが遺憾なく発揮される! 久慈光久『狼の口(ヴォルフスムント)』第4巻

どうも。馬頭です。
夜中に地震。でも、トイレ入ってる時にはやめてください。

それはともかく。

久慈光久『狼の口(ヴォルフスムント)』第4巻

『狼の口 ヴォルフスムント』第4巻

(久慈光久。エンターブレイン。ビームコミックス。2012年。620円。196ページ)
「関所に南北から同時に攻め寄せる盟約者団。しかし、関所は堅牢を極め、周囲の自然も過酷で、攻囲側は多くの犠牲を出しながらも攻略に失敗し続ける。オーストリア公の軍隊がやってくるまでに陥落させなければならない状況の中、北側のヴァルターたちは、腕の立つ山羊飼いの男・クルトを特殊な方法で関所へ送りこむのだが・・・」


14世紀初頭のスイスの独立運動と、それを阻む関所「狼の口(ヴォルフスムント)」での凄惨な戦いを描く「中世叛乱活劇」第4巻!!

ザンクト・ゴットハルト峠に設置された関所をスイス・イタリアの両側から同時に攻めることになりましたが、密航者を取り締まってきた「狼の口」の凶悪さは反乱軍相手にも有効で、攻め手は次々と殺されていってしまいます。
近寄れば石弓とギリシア火で歓迎され、壁を登ろうとすれば張り出し歩廊から煮えた鉛をごちそうされ、迂回しようとしてももともと難所な上に関所からの妨害も入り行き来もままならないというありさま。ニヤつき細目野郎もとい関所の代官ヴォルフラムさんの、その容赦ない一手一手には、震撼するというか感嘆するというか・・・。
けなげに頑張る盟約者団の皆さんですが、このまま膠着してしまえばオーストリア公の軍隊がやってきてしまい、逆に挟撃されてしまいかねないので、急いでなんとかしなければなりません。そこで、ヴァルターたちは関所の注意を別のことに引きつけつつ、無茶な方法で関所に人を送り込もうとするのです。

この巻はまるまる関所での攻防戦となりますが、激しい戦いで人がバタバタと死んでいく上に、死に方もいちいち悲惨という安心のヴォルフスムント・クオリティ。物語はもう最終局面といった感じになってきましたが、どういう結末になるのか、続きがほんと楽しみな作品です。
巻末には外伝として、スイス傭兵の歴史的エピソードのひとつを語る「ローマ教皇とスイス衛兵」が収録されています。全プレ系のアンソロジー本「Costume Fellows! 2011」に掲載されたもの。

追記
この記事をアキバブログ様にとりあげていただきました!
狼の口 ヴォルフスムント(4) 「激しい戦いでバラバラと死んでいく上に、死に方も悲惨」 アキバブログ様
http://blog.livedoor.jp/geek/archives/51359891.html

参照サイト
fellows(フェローズ)公式
http://www.enterbrain.co.jp/fellows/
ザンクト・ゴットハルト[峠](kotobank.jp)
http://kotobank.jp/word/%E3%82%B6%E3%83%B3%E3%82%AF%E3%83%88%E3%83%BB%E3%82%B4%E3%83%83%E3%83%88%E3%83%8F%E3%83%AB%E3%83%88%5B%E5%B3%A0%5D
Gotthardpass(wikipedia ドイツ語)
http://de.wikipedia.org/wiki/Gotthardpass
フリードリヒ3世 (ドイツ王)(wikipedia)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%83%89%E3%83%AA%E3%83%923%E4%B8%96_%28%E3%83%89%E3%82%A4%E3%83%84%E7%8E%8B%29
レオポルト1世 (オーストリア公)(wikipedia)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AC%E3%82%AA%E3%83%9D%E3%83%AB%E3%83%881%E4%B8%96_%28%E3%82%AA%E3%83%BC%E3%82%B9%E3%83%88%E3%83%AA%E3%82%A2%E5%85%AC%29

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「図説 スイスの歴史 (ふくろうの本/世界の歴史)」
「ハプスブルク帝国史―中世から1918年まで (人間科学叢書 15)」
「カタリベ 新装版」



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