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西洋甲冑師・三浦權利先生の講演会に行ってきました。板橋区立郷土資料館・特別企画展「甲冑 西と東 ~西洋甲冑と日本甲冑・南蛮胴具足」

どうも。馬頭です。
すっかり忘れていましたが、17世紀のスペインの剣客を主人公にした映画「アラトリステ」(ヴィゴ・モーテンセン主演)のDVDがすでに出ているようですね。さっそく明日にでも買いに行ってきます。

それはともかく。

三浦権利講演会0719_05

現在、板橋区の赤塚にある区立郷土資料館にて、特別企画展「甲冑 西と東 ~西洋甲冑と日本甲冑・南蛮胴具足」というのがやっているのですが、今日、7月19日には、この企画を全面サポートする甲冑師・三浦權利(みうらしげとし)先生の講演会「西洋甲冑の見方」があるとのことで、時間がなかったのですが我慢できず行ってみました。
この郷土資料館は、赤塚城の城跡の敷地にある建物で、それほど大きくはありませんが、発掘品などの展示物があったりします。目の前にある池は城の内堀の跡だそうですが、城のあった場所には何も残ってないとのこと。
ここに行くには、東武東上線で成増駅を降りましたが、下赤塚駅や、三田線の高島平駅からもアクセス可能。というか、どの駅からも遠い場所にあって、成増駅からは徒歩20分くらいだそうです。私は行きはタクシーを使いました。
講演は1時半からとのことなので、とりあえず1時間くらい前につくよう行ってみました。大鴉さんとギシュクラさんが来ることは知っていましたが、驚いたことにそこで雪豹さんと遭遇。やはり食いつくところは同じらしい。私が知ってる人はこの三人だけでしたが、皆さんは他にも知り合いがいた様子。
まずは二階に展示してある甲冑などを見学しましたが、全部で10コほどの鎧やいくつかの兜、鉄砲、古書などが飾ってありました。西洋甲冑師・三浦權利先生と、弟で日本甲冑師の三浦公法先生のコレクションなのですが、どれも素晴らしかったです。もちろん、三浦權利先生の製作した鎧も飾ってあります。(ちなみに常設展示のものは写真OKらしいですが、こういう特別展示のものは写真撮影禁止だそうです)
講演会がはじまると、会場となった部屋には100人以上の人が集まり、大盛況でした。我々は前の方に陣取って、間近で聴講することになります。大鴉さんが言うにはこういう講演会は、聞こえなかったり見えなかったりするので、前の方ほどイイらしい。
あと、どうやらはじめは三浦公法先生もこの講演に参加する予定だったようですが、体調がすぐれないとのことで、三浦權利先生が1人で話すことになります。
はじめは甲冑の歴史や製作、言葉の意味などについての話だったのですが、そのうち実際に着用してるところを見せてくれました。来た人の中から甲冑を着てみた人を募集してくれたんですが、残念ながらサイズの制限があり、私は駄目でした。着れると知った時は、超着る気まんまんだったんですが!
で、はじめに着ることになったのは、なんとギシュクラさんでした。ギシュクラさん、遠出してきたかいあって、こんな美味しい目に! 羨ましい!


三浦権利講演会0719_03
まずはチェインメイル(鎖帷子)からです。これは着用するシーン。二人のアシスタントの方が助けてくれてます。
チェインメイルははじめに腕を入れて頭を入れて、あとは万歳した状態のまま、その鎧の自重でスポっと着るのです。見てはじめてわかりました。



三浦権利講演会0719_04
両腕を動かしてみてるシーン。
着てみた感想を聞いたり、実際に体を動かしたりしながら、先生が解説をしていきます。聴講者たちの中からも質問とかが出たりもしました。
鎖帷子は手で丸めて持ってみると重いけど、着てみると全然重くないそうです。しかも、まったく動きにくくないという。



三浦権利講演会0719_01
十字軍時代のバケツタイプの兜を被った状態。



三浦権利講演会0719_02
そしてこれがチェインメイルを脱ぐシーン。前屈の状態。昔の本の挿絵やタペストリーなんかでも、このようなポーズとってますね。重さのために上へは脱げないので、このようにして脱ぐのです。まさか、このシーンが生で見れるとは。

しかし、ここらへんの写真と撮ってる時に、なんと自分のデジカメの電池が切れてしまいます! 痛恨のミス。せっかく会場に来る途中で2GBのメモリ買ったのに、こんな落とし穴が!!
ただ、幸運にも、もうひとつ、ちょっとショボいデジカメも持って来ていたので、これ以降はそちらで撮影しました。
この段階で、とりあえず講演の前半が終了。10分ほどの休憩が入ります。


三浦権利講演会0719_06
次は、お待ちかねの金属の板を組み合わせて作られたいかにも甲冑らしい甲冑です。
これは完全に、アシスタントの方たちが取り付けないと着ることができないものです。
サイズ制限があるので、着用者はやはり聴講者たちの中から選ばれました。羨ましい!



三浦権利講演会0719_07
胴体の部分を付けたあと、今度は腕を覆う部品を取り付けます。手には手袋に金属板が精密に組み合わされた篭手をつけます。いろいろ動かしてみてますが、かなり自由度があることに驚きます。
ちなみに、写真の後ろに見える方が、三浦權利先生です。



三浦権利講演会0719_08
兜まで被って完全装備の状態です。
兜はいくつかありましたが、これはオープンフェイス型の兜です。二段階で開閉できる構造とか、その作りの素晴らしさに大興奮です。(そういや、この手の兜を被る時には顔を横に向けた状態で被ってたのですが、これは頭の形によるのでしょうか?)
他にも騎兵たちが使うようなブルゴーニュ式の兜とかも被ってました。

着用者の方もノリノリで、凄い楽しそうでした。着てみた感想では、結構ずっしり来るけど、ちょうどいいポイントを見つけると楽になるとか。あと、目のところに細いスリットしかない兜を被ると、下の方は見えないし、ブルゴーニュ式の兜だとひさしがあるから天井の蛍光灯が見えないそうです。



三浦権利講演会0719_03
他にも、剣の持ち方が時代とともにロマネスク式、ゴシック式、ルネサンス式、と変化していったという話とかも面白かったです。


で、なんと、またしても途中でデジカメの電池が切れてしまいました! なんてことでしょうか・・・この大事な時に。
でも、一応、だいたい重要なシーンの写真はなんとか収められたと思います。

全部で、2時間ちょっとくらいの講演会でしたが、非常に面白く、盛り上がったものになりました。聴講者たちも乗りがいいし、バンバン質問していましたよ。

で、無事に終わったわけですが、最後に先生に本にサインしていただきました。
アシスタントの方が先生の本を持っていて安く譲っていただいたので、せっかくでしたから。
いや、ほんと素晴らしい講演会でした。また講演会あるというのなら、ぜひとも参加したいものです。
実は、三浦權利先生のサイトにこの講演会についての記事が追加されてたのですが、もしかしたらまたやるかもしれないとのこと。
「さて、講演は1回限りの予定ですが、あまりに評判が良かったことや、もったいないという意見が多く、できることなら、今一度何らかの形でこのような機会が、展示会開催中に資料館でできたらと考えております。もし再び機会が設けられましたら、改めてサイト内でご案内いたします。」(抜粋)
本当にやってくれるのなら、嬉しい限りですね。


ちなみにこれがサインしていただいた時の本です。
騎士と甲冑_三浦權利

『騎士と甲冑』

(三浦權利。大陸書房。1975年。定価7000円。199ページ)
まえがき
1 騎士の誕生
2 伝説の騎士
3 鉄血の騎士
4 十字の騎士
5 黒騎士と白騎士
6 ゴチック式甲冑の構造と特徴(15世紀後半)
7 騎士とトーナメント
8 マクシミリアン式甲冑(16世紀前半)
9 ルネサンス式甲冑(16世紀後半)
10 西洋甲冑の基本構造
附録・図解武具年表
謝辞
写真及び図版一覧
参考文献


今は亡き大陸書房から出てた本で、残念ながら絶版。口絵の甲冑の写真・図版だけで80ページくらいあります。


甲冑_西と東_西洋甲冑と日本甲冑・南蛮胴具足

『甲冑 西と東 西洋甲冑と日本甲冑・南蛮胴具足』
(板橋区立郷土資料館。2009年。500円。54ページ。)
これは板橋区立郷土資料館が出したこの企画展のカタログです。展示されてた品物の写真とそこにあった解説がそのまま収録されています。巻末に三浦權利先生と、あと三浦公法先生のお弟子さんであるアンドリュー・マンカベリ氏の記事があります。てか、アメリカ人なのに日本甲冑師の弟子になるというのが凄いな~。


こうして無事に講演会は終わったわけですが、用事があったのでギシュクラさんたちとは後で会うことにして、とりあえず一旦戻ることに。だが、ここで問題が。行きはタクシーで来たのでよかったのですが、帰りは歩きになってしまい、住宅街のど真ん中を歩いていったら、道に迷ってしまいました。結局三十分も歩いてたんですが、資料館は成増駅の北側にあったのに、気付いたら南側に出てたりしてほんと参りましたよ。暑かったから汗だくにもなりました。あと、デジカメの電池も切れてたから、赤塚城趾の写真も撮れなかったし・・・なにやってんだ自分。

で、夜になり、皆さんとは池袋で再会したのですが、喫茶店に入って延々話まくってました。東欧話・歴史話となると止まらない暴走特急が二人もいるのですから、そりゃ止まらないですよ。この時も面白い話がたくさん聞けて楽しかったです。それに私の秘蔵の本「運命の迷路」も見てもらえましたし。
本日は非常に充実した一日になりました。まあ、同人誌の作業の方は放置されましたが・・・・

この企画展は2009/7/18~9/27までやっています。
(ところで、「三浦權利」先生は漢字が難しいからか「三浦権利」で検索する方がヒットしますね。)


参照サイト
西洋甲冑師・三浦權利公式サイト armourer
http://www.maroon.dti.ne.jp/armourer/index.html
甲冑 西と東 西洋甲冑と日本甲冑・南蛮胴具足(板橋区立郷土資料館)
http://www.city.itabashi.tokyo.jp/kyoudo/09kattyuu/newpage2.html
板橋区立郷土資料館
http://www.city.itabashi.tokyo.jp/kyoudo/
(wikipedia)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%8E%A7
騎士(wikipedia)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%A8%8E%E5%A3%AB

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「図説 西洋甲冑武器事典」と「西洋甲冑ポーズ&アクション集 European Armour in Various Scene」は、ともに三浦權利先生の著作。思ったんですが、このポーズ集の方で鎧着てる人って、今回の講演会でアシスタントしてる方じゃなかったかな? はっきりとはわかりませんが。
事典の方も非常にお役立ちな本ですよ。


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