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トルコを舞台にした切ない想いを描く短篇集。えすとえむ『クシュラル』

どうも。昔は肉まんはファミマ派だったのに、最近ではすっかり711派になってる馬頭です。
寒くなってきてから頻繁に食べるようになりましたが、醤油とチリペッパーかけて食べたいので、家に持って帰って食べるようにしてます。醤油は持ち歩けるならいいのですが、漏れるのが怖くてできないです。特に荷物に本が多いですしね・・・

それはともかく。

えすとえむ『クシュラル』

『クシュラル』

(えすとえむ。祥伝社。on BULE comics。2012年。619円。182ページ)
「若くして即位したオスマン帝国の皇帝に仕える有能な宦官・ユラン。妬みから宮廷内で嫌われるユランは、皇帝の忠実な下僕としての立場を貫くが、それが皇帝の純真な想いを傷つけてしまう。無気力となった皇帝の行いは、宮廷内に不穏な空気を篭らせていき・・・」


ケンタウロス漫画「equus」やBL系の作品で知られるえすとえむ氏の新刊「クシュラル」が出ました。トルコをネタにした漫画を集めた一冊となっています。作者はすでに5回もトルコに行ったことがあるそうです。相当好きなんですな。

収録されているのは、「ユラン」「クシュ」「ファーレ」「カルンジャ」「1800」「クシュラル」の6本と、エッセイ漫画「東と西の境目をうろうろしてきました。」です。
「ユラン」は、オスマン帝国の皇帝と宦官の行き場を無くした秘めたる想いを描く話。皇帝を誰とは特定していないで描かれています。
「クシュ」は、故国に思いを寄せるイェニチェリの青年と、去勢された踊り子の悲恋。ちなみに作中に出てくる「キョチェク」とは男性のベリーダンサーのことらしい。これも時代や人物を特定したりとかはありません。シチュエーションとしてのオスマン帝国といった感じでしょうか。でもいい雰囲気出してます。
「ファーレ」は、金持ちの子弟が通う学校の生徒と、貧しく体を売る青年の話。
「カルンジャ」は、暴力をふるう父が出所してくるのを聞いた息子が、友達とともに家出するが・・・という話。
「1800」は、「カルンジャ」で結ばれた二人の話の続きで、ドイツに移住することを巡る二人の齟齬を描きます。
「クシュラル」は、「ユラン」の後日談の短篇。
「東と西の境目をうろうろしてきました。」は、作者の三回目のトルコ旅行であった面白エピソードを紹介してます。
というわけで、全部BL系の話で半分は現代モノですが、どの作品も切なくていいお話でした。

ちなみにえすとえむ氏の作品では、闘牛漫画「Golondrina-ゴロンドリーナ」とかもありますが、うどん漫画(この言い方には語弊がある)の「うどんの女」が凄く良かったです。

関連サイト
VOSTOK(えすとえむ公式)
http://www.geocities.jp/vostok1961/vtop.html
えすとえむ (est_em) on Twitter
https://twitter.com/est_em
[オンブルー] onBLUE
http://www.shodensha.co.jp/onblue/
デヴシルメ(wikipedia)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%87%E3%83%B4%E3%82%B7%E3%83%AB%E3%83%A1
カプクル(wikipedia)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AB%E3%83%97%E3%82%AF%E3%83%AB
イェニチェリ(wikipedia)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A4%E3%82%A7%E3%83%8B%E3%83%81%E3%82%A7%E3%83%AA
キョチェク Köçek(wikipedia 英語)
http://en.wikipedia.org/wiki/K%C3%B6%C3%A7ek

この記事もどうぞ。
陰湿な悪意が蔓延る華やかな後宮でヒュッレムは自らを貫き・・・。篠原千絵『夢の雫、黄金の鳥籠』第2巻
http://xwablog.blog20.fc2.com/blog-entry-1180.html
ざっくり紹介するトルコの全歴史。ロベール・マントラン『改訳 トルコ史』
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世界各地に散らばる多重多層なトルコ系民族のゆるやかな連携と主張。坂本勉『トルコ民族主義』
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ヨーロッパ世界を富ませた人身売買。ジャン・メイエール『奴隷と奴隷商人 「知の再発見」双書23 絵で読む世界文化史』
http://xwablog.blog20.fc2.com/blog-entry-349.html



「うどんの女」
「奴隷になったイギリス人の物語」
「改宗者クルチ・アリ―教会からモスクへ」



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