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台湾原住民セデック族の抗日蜂起・霧社事件を題材にした良作。ウェイ・ダーション監督『セデック・バレ』

どうも。馬頭です。
7月に自転車でコケて痛めた右手は、かなり良くなってきたのですが、今度は神経症で左腕が痛いです。二の腕から肘回りが痛いし、指先が痺れます。力入れられなくて大変です。しかも、これも長引きそうなのがいやだなぁ・・・。

それはともかく。

ウェイ・ダーション監督『セデック・バレ』

『セデック・バレ』

(監督/ウェイ・ダーション。台湾映画。2011年。出演/リン・チンタイ、マー・ジーシアン、安藤政信、河原さぶ、木村祐一、ほか。第一部144分、第二部132分。7980円。)
「1895年、下関条約によって日本の領土となった台湾。台湾中部の山岳民族・セデック族の青年モーナ・ルダオは、進出してくる日本軍に抵抗して戦うが、あえなく敗れ、服従を強いられる。それから30数年後の1930年。セデック族は日本の高圧的な支配と搾取によって、民族の誇りを奪われ、苦しい生活をしていた。そんな中、セデック族のリーダーとなっていたモーナ・ルダオは、日本人警官との諍いをきっかけにして、不満を抱く男たちとともに日本に対して立ち上がるのだった・・・!」


日本が統治していた台湾で、1930年に起きた台湾先住民セデック族による抗日闘争・霧社事件を描いた台湾映画です。

この事件のことはほとんど知らなかったのですが、この映画が凄くいいという話は聞いてたので、レンタル屋で見つけた時は大喜び。てか、この映画が実は今年の4月に日本公開されていたとは知らなかった。知ってたら映画館行ったのに・・・残念です。
映画は第一部:太陽旗、第二部:虹の橋、に分かれていて、全部で四時間半という大作になってます。
で、内容の方ですが、日本が台湾を領土にしていた時代の話で、台湾の山岳部に多くいる先住民たちの部族のひとつ、セデック族が、抑圧する日本に対して不満を抱き、ついに爆発させて大規模な蜂起を行い悲惨な戦いへと突き進んでいくことになります。
主人公はセデック族マホボ社のリーダーであるモーナ・ルダオ。第一部の前半は日本の統治がはじまり軍が内陸まで入ってきた時に戦う青年期の話で、後半は中年の頭目となったモーナ・ルダオが、霧社において蜂起するまでを描きます。第二部では、攻め寄せる日本軍の大軍に果敢に戦い、勝利を重ねるものの、ついには敗れて悲惨な結末を迎えるまでを描いています。
四時間半という長さがまったく気にならない面白さで、セデック族の人びとの悲哀と怒りが、激烈な戦いの中で描かれていきます。また、台湾の雄大な自然もまた魅力であり、セデック族の風俗も興味深い。特に、セデックの人たちが歌う歌が凄く雰囲気あって良いんですよ。
あと、日本人たちが本当に嫌な感じで、ああ、こういうの今でもいるよな、という日本人でした。陰湿だったり粗暴だったり傲慢で無知で自分の都合のいい解釈しかできず、理性も想像力も働かないクズどもばかりで、とても素敵でした。良い再現度の日本軍映画でもあったわけです。

まあ、いわゆる「高貴な野蛮人」を描くタイプの作品で、「ジェロニモ」の台湾版みたいなのです。感動的なストーリーは見応えがありますし、思った以上にアクション映画でもありました。特に日本人たちがバッサバッサと倒される様子は爽快感すらあって、首チョンパがいっぱいなのも気になりません。日本人たちの演技はちょっと棒っぽいですが、小島役の安藤政信とかはいい演技してます。事前知識がなくとも日本にとっても身近なことについての作品ですし、ドラマとしてもアクションとしても史劇・ミリタリーものとしても、いろいろと楽しめる内容かと思います。

それにしても、台湾の先住民たちは凄い風習持ってましたね。「出草」といって、険悪な関係の近隣部族の人間を狩りのように襲って殺すという風習。おちおち道もあるけないなwww



「近代日本と台湾―霧社事件・植民地統治政策の研究」「台湾秘話 霧社の反乱・民衆側の証言」「増補版 図説 台湾の歴史」


参照サイト
映画『セデック・バレ』公式サイト - U-PICC
http://www.u-picc.com/seediqbale/
霧社事件(Wikipedia)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%9C%A7%E7%A4%BE%E4%BA%8B%E4%BB%B6
台湾原住民(Wikipedia)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8F%B0%E6%B9%BE%E5%8E%9F%E4%BD%8F%E6%B0%91
セデック族(Wikipedia)
http://ja.wikipedia.or
g/wiki/%E3%82%BB%E3%83%87%E3%83%83%E3%82%AF%E6%97%8F
モーナ・ルダオ(Wikipedia)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%A2%E3%83%BC%E3%83%8A%E3%83%BB%E3%83%AB%E3%83%80%E3%82%AA

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