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実は日本史の転換点に上杉景虎がいた!? 伊東潤・乃至政彦『関東戦国史と御館の乱 上杉景虎・敗北の歴史的意味とは?』

どうも。不毛なことで消耗してる馬頭です。

それはともかく。

伊東潤・乃至政彦『関東戦国史と御館の乱 上杉景虎・敗北の歴史的意味とは?』

『関東戦国史と御館の乱 上杉景虎・敗北の歴史的意味とは?』

(伊東潤・乃至政彦。洋泉社。歴史新書y 013。2011年。860円。254ページ)
はじめに 歴史の画期を生きた悲劇の武将
第一章 甲斐・相模・越後の相克 関東戦国史の開幕
第二章 北条三郎から上杉景虎へ 越後へ向かった十七歳の貴公子
第三章 迷走する上杉家と「越相同盟」の破綻
第四章 上杉謙信と二人の養子 景虎を脅かす景勝の存在
第五章 大乱前夜、上洛か越山か?
第六章 謙信死す! 「御館の乱」勃発
第七章 上杉景虎敗北す! 勝敗を分けた北条・武田の動向
終章 歴史の分岐点としての「御館の乱」
おわりに
参考文献


1578年に起きた上杉家の内乱・御館の乱を中心に戦国時代の関東の歴史的状況を解説する本です。
少し前にたまたま手に入れた新書で、読んでみたら想像以上に面白かったです。

そもそも自分は戦国時代の関東の状況を全然わかってなかったですね。これ読んでやっとおおまかにわかってきました。思った以上に複雑で面白いです。
この本では、相模・武蔵の北条、甲斐・信濃の武田、越後の上杉、の三国の抗争と同盟関係の中で、北条家の北条三郎が上杉謙信の養子・上杉景虎となっていく過程と、どうして御館の乱が起きたのか、を分かりやすく解説してます。そして、それが日本史的にも結構重要な意味を持っていたんだ、ということを示そうとしています。
二人の共著なんですが、伊東潤氏は小説家、乃至政彦氏は在野の上杉家の研究者で、伊東氏が前半の北条と武田メインの部分を、乃至氏が後半の上杉メインの話を書いています。
なんというか、ツッコミどころはいろいろあって、えーっwwて部分もありますが、読み進めるに従って、おおっ〜て思うような部分もあって、情熱溢れる筆致で興味深く読めました。これまでの通説を打ち破り、新しい読み解き方で魅せる、という部分も楽しかったです。

それにしても、自分が思っていたより上杉謙信は劣勢だったんですね。もっと勝ちまくって好き放題にしてたのかと思ってました。それに比べると武田のなんと戦争の上手いことよ。北条家も統治の方法なんかも凄いし、どんどん強くなってく感じが面白い。
上杉景虎なんかも、どうでもいいようなザコ武将だと思ってましたが、関東の三国の政策に影響を与える立場にあった重要な人物で、数奇な運命と相まって私の中で株が急上昇中ですよ。最近は「炎の蜃気楼」以外のいろんな作品では悪役キャラにされてますが、上杉景勝の方がよっぽど悪役ですよね! 

しかし、登場したどの人も、自らに最適の行動をしてるはずなんですが、どうにも上手くいかないという状況になっていくのも見えて、難しいものだな〜と思ったり。



「北天蒼星 上杉三郎景虎血戦録」
伊東潤氏が本の中で今度出すといっていた上杉景虎が主人公の小説です。


参照サイト
株式会社洋泉社
http://www.yosensha.co.jp
御館の乱(Wikipedia)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%BE%A1%E9%A4%A8%E3%81%AE%E4%B9%B1
上杉景虎(Wikipedia)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%8A%E6%9D%89%E6%99%AF%E8%99%8E

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