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史料を精査して長篠合戦の実態に鋭く迫る。平山優『長篠合戦と武田勝頼 敗者の日本史9』

どうも。馬頭です。
金曜から風邪で、熱あるのに土曜に深夜残業までやらされて、日曜の遊ぶ予定も潰れ、月曜は病院にも行かせてもらえず、やっと半休取って薬貰ってきました。5種類も飲まされてますが、まだイマイチ・・・。

それはともかく。寝こんでる間にやっと読んだ。

平山優『長篠合戦と武田勝頼 敗者の日本史9』

『長篠合戦と武田勝頼 敗者の日本史9』

(平山優。吉川弘文館。敗者の日本史9。2014年。2600円。295ページ)
長篠合戦と武田勝頼をめぐる諸問題 プロローグ
I 思いがけぬ運命
II 武田信玄の死と勝頼
III 武田勝頼の織田・徳川領国侵攻
IV 長篠合戦をめぐる諸問題
V 長篠合戦前夜
VI 決戦
長篠合戦と武田勝頼 エピローグ
あとがき
参考文献 
略年表


吉川弘文館が出してる日本史史上の抗争の負けた側の人たちに注目して書いていくシリーズ「敗者の日本史」の9巻です。この本では、長篠の合戦で敗北した武田勝頼を取り扱っています。著者は武田氏研究の専門家・平山優(ひらやままさる)氏。

長篠の合戦といえば、武田の騎馬軍団が織田・徳川連合軍の鉄砲隊の三段撃ちによって敗北した、という通説が長年語られまくってましたが、近年になりこれに異を唱える研究がいろいろ出てきて、「騎馬軍団は無かった」「三段撃ちは無かった」などなど、常識は覆された!的な盛り上がりとかもあったりもしました。
この本では、著者が史料を詳細に研究した結果、そうした新説にも疑問をていして、明快で筋の通った新たな説を解説していきます。

私など門外漢なので、武田氏研究どころか戦国史自体素人知識しかないのですが、ちょうど3週間ほど前にたまたま藤本正行氏の『長篠の戦い 信長の勝因・勝頼の敗因』を読んだので、その流れでこっちも読んだわけです。
そしたら、『長篠の戦い 信長の勝因・勝頼の敗因』を読んだことで「へ〜、実際はそうだったのか〜」と思ってたのが、一ヶ月しない内に『長篠合戦と武田勝頼』を読んで、「え〜!? この前納得した話はなんだったんだ・・・」みたいなwww
そういうわけで、新説を新新説が覆す的な流れが面白かったです。
あ、もちろん、そういうのだけではなく、武田氏の興隆の経緯からわかりやすく詳細に解説してあって、諸勢力との関係とか、勝頼の立場とか、そういった武田氏の基本的な話も楽しめました。総合的に見てくといろんな出来事が影響しあいつつ長篠合戦に集約されていって・・・、長篠合戦ってホントに重要な戦いだったんだなぁ。
これ読んで、自分の中で武田勝頼の評価がさらに上がった感じです。昔の無能イメージはいったいなんだったんだ・・・。てか、信長を扱った漫画やら小説だと、無能な勝頼は定番だからなー。
そういや思い出しましたが、ずっと昔、関口宏が司会やってたテレビ番組で「知ってるつもり?」ってのがあったんですが、それで武田勝頼を取り上げた回があったんですよ。あれも確か、勝頼は実は結構凄いぞ、みたいな話でまとめてたんじゃなかったかな? なんか懐かしい。また見れないかな。
まあ、それはともかく。
自分では上手く紹介できませんが、長篠の戦いの実態に相当迫ってると思われる内容で、事前の状況からそこまでの経緯、そして戦いそのものの様子を、現在の有力な説を論破しながら詳らかにしていく、ホントに面白い本です。これはオススメですよ!

そういえば、あとがきに書いてありましたが、平山優氏は次もまたすぐに「検証・長篠合戦」という長篠合戦の本を出すそうです。

参照サイト
吉川弘文館
http://www.yoshikawa-k.co.jp
長篠合戦と武田勝頼
http://www.yoshikawa-k.co.jp/book/b147004.html
平山優 (歴史学者)(Wikipedia)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B9%B3%E5%B1%B1%E5%84%AA_(%E6%AD%B4%E5%8F%B2%E5%AD%A6%E8%80%85)
武田勝頼(Wikipedia)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%AD%A6%E7%94%B0%E5%8B%9D%E9%A0%BC
長篠の戦い(Wikipedia)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%95%B7%E7%AF%A0%E3%81%AE%E6%88%A6%E3%81%84

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「武田遺領をめぐる動乱と秀吉の野望―天正壬午の乱から小田原合戦まで」
「東アジアの兵器革命―十六世紀中国に渡った日本の鉄砲」
「小田原合戦と北条氏 (敗者の日本史)」



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