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在原業平と菅原道真が京の都の怪事件を名推理で解き明かす。灰原薬『応天の門』第1巻

どうも。最近新書ばかり読んでる馬頭です。
新書は読みやすいけど、つい優先的に手にとってしまうので、本命の分厚い歴史書がなかなか読めない。これはいかんなぁ。

それはともかく。

灰原薬『応天の門』第1巻

『応天の門』第1巻

(灰原薬。新潮社。バンチコミックス。2014年。580円。207ページ。)
「藤原氏が栄華を極める平安の時代。京で浮き名を流す貴族・在原業平(ありわらのなりひら)は、最近人びとを恐れさせている女官失踪事件への対処を帝から求められる。その調査の途中、自分の身内のひとりである紀長谷雄(きのはせお)が検非違使たちに捕まるところに出くわした。業平はその時知り合った少年・菅原道真(すがわらのみちざね)とともに事件を追うことになるのだが・・・」


9世紀・平安時代の京都を舞台に、歌人・在原業平と学問の神・菅原道真(少年時代)が、さまざまな不思議な事件を解決していくお話です。
作者は「SP」のコミカライズや「とかげ」の灰原薬(はいばらやく)氏。

業平は38歳なので863年が舞台みたいです。業平は左近衛権少将という武官で役職もありますが、道真とは20歳差があるので、18歳の道真はまだ文章生(もんじょうしょう)という大学寮の学生の身です。
平安時代を舞台にした推理モノといった感じの作品。
業平は、過去に権力者・藤原良房の娘・藤原高子と恋仲になってしまったがために睨まれ、今や高子に近づくこともできないで、他の女相手に浮き名を流す色男、といった感じ。
道真は、まだ有名になる前の少年なのですが、天才的な学生で本の虫。宮中の権力闘争などまったく興味が無いし嫌悪してる、ひねくれた口の悪い若造です。
1巻には、鬼の仕業とも噂される女官失踪事件を解決する「在原業平少将、門上に小鬼を見る事」と、人びとに噂されながらも見たものがいないという絶世の美少女を巡る事件「都を賑わす玉虫の姫の事」の2つのエピソードが収録。どちらも話も面白かったです。平安で推理モノとは相性が良くなさそうかと思ったら、意外と必要な諸要素は揃ってますね。ストーリーも上手い。そういや、「門上に小鬼」の方では、最後に紀長谷雄のオチでなんか救われた感じが。ああいうの好きです。

各話の間にコラムが入りますが、その文章をなんと本郷和人氏が担当してます。びっくりした。

連載は「月刊コミック@バンチ」です。

参照サイト
89g(灰原薬)
http://89g.info
web@バンチ
http://www.comicbunch.com
在原業平(Wikipedia)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%9C%A8%E5%8E%9F%E6%A5%AD%E5%B9%B3
菅原道真(Wikipedia)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%8F%85%E5%8E%9F%E9%81%93%E7%9C%9F
紀長谷雄(Wikipedia)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%B4%80%E9%95%B7%E8%B0%B7%E9%9B%84
藤原良房(Wikipedia)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%97%A4%E5%8E%9F%E8%89%AF%E6%88%BF
藤原高子(Wikipedia)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%97%A4%E5%8E%9F%E9%AB%98%E5%AD%90
文章生(コトバンク)
http://kotobank.jp/word/%E6%96%87%E7%AB%A0%E7%94%9F
応天門(Wikipedia)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%BF%9C%E5%A4%A9%E9%96%80

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