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江戸時代の和算書「算法少女」を元にした小説の漫画化。秋月めぐる&遠藤寛子『算法少女』第1巻

どうも。暑くて寝れない馬頭です。
うちの部屋のクーラーは調子悪くて、ちゃんと冷房かかんないんですよね。直してもらいたくても、本で部屋が埋まってるから、人も呼べないという。クーラーが完全に壊れたら生きてはいけないなぁ・・・・

それはともかく。

秋月めぐる&遠藤寛子『算法少女』第1巻

『算法少女』第1巻

(秋月めぐる。原作/遠藤寛子。リイド社。SPコミックス。2012年。933円。179ページ)
「安永四年(1775年)四月。江戸の浅草寺に友達と来ていた少女・千葉あきは、ちょうど奉納されるところだった算額を見て、ひと目で間違いを見つけてしまう。奉納していた旗本の子弟・水野三乃介は、それを咎めるのだが、間違いを的確に指摘され、こそこそと逃げることになってしまう。しかし、これは水野の属する関流の算法道場の知ることとなり、収まりの付かない事態へと発展していく・・・」


和算の漫画です。江戸時代の少女が大人顔負けの算法の技量を見せていくお話で、原作は1973年に書かれた同タイトルの「算法少女」。原作者は遠藤寛子氏。
これ、本当に安永四年に書かれた算法書「算法少女」という本があって、それをもとにしています。昔の日本で唯一、女性が著者となっている算法書だそうです。

ヒロインのあきは、13歳の女の子で、この時代でも珍しく、数学に興味のある子です。彼女の父親・千葉桃三が算法家で、小さいころから教育されてきたわけです。そんな彼女が、ひょんなことから、当時算法業界で圧倒的な勢力を誇っていた関流の門人を算法でやりこめたことで、いろいろなことに巻き込まれていきます。
数学部分は分かりやすくは説明してくれてますので、肝心の数学ネタも理解できるかとおもいます。
江戸時代版の「数学ガール」というか、「理論少女」って感じでしょうか。面白いです。

原本の江戸時代の和算書「算法少女」の著者が、章子(平氏)だから、ヒロインの名前が「あき」ということなんでしょう。ただ、当時、弟子名義で師匠が本を書くということをしていたので、実際にこの本を書いたのは、実在の医師・千葉桃三だったということです。
当時の関流宗統・藤田貞資や、俳人・谷素外、久留米藩の藩主で算法家の有馬頼徸などが登場。当時の和算の状況などもわかって面白く読めました。



「算法少女 (ちくま学芸文庫)」

漫画版の2巻出てないみたいですね。原作の方は、1973年以来30年くらい絶版だったのが、2006年にちくま学芸文庫から復刻されたそうです。


参照サイト
算法少女 リイド社
http://www.leed.co.jp/book/b1221.html
算法少女(Wikipedia)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%AE%97%E6%B3%95%E5%B0%91%E5%A5%B3
算法少女 (小説)(Wikipedia)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%AE%97%E6%B3%95%E5%B0%91%E5%A5%B3_(%E5%B0%8F%E8%AA%AC)
谷素外(Wikipedia)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%B0%B7%E7%B4%A0%E5%A4%96
有馬頼徸(Wikipedia)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9C%89%E9%A6%AC%E9%A0%BC%E3%82%86%E3%81%8D
藤田貞資(Wikipedia)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%97%A4%E7%94%B0%E8%B2%9E%E8%B3%87
算額(Wikipedia)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%AE%97%E9%A1%8D
和算(Wikipedia)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%92%8C%E7%AE%97

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「きりしたん算用記 (PHP文芸文庫)」。これも遠藤寛子氏の和算もの。
「ムガール帝国の宝をさがせ―名探偵はくいしんぼ (旺文社創作児童文学)」。そしてこれも遠藤寛子氏の作品です。ムガール帝国ネタだとは。
「検証 長篠合戦 (歴史文化ライブラリー) 」



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