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薩摩の侵略という未曾有の危機に琉球の王子が立ち向かう! 清水おさむ&清水ひろ子『琉球王朝の嵐 風の王子尚龍伝』

どうも。やるべきことは何もやっていない馬頭です。

それはともかく。

清水おさむ&清水ひろ子『琉球王朝の嵐 風の王子尚龍伝』

『琉球王朝の嵐 風の王子尚龍伝』

(清水おさむ。共同制作/清水ひろ子。桜桃書房。1993年。980円。195ページ)
「琉球王国の王子・尚龍は、中国の仙人のもとで武術を修行していたが、祖国・琉球が薩摩・島津家の圧迫にさらされていることを知り、南蛮人に奴隷とされそうになるもなんとか帰国する。だが、琉球宮廷では主戦派と恭順派が対立し、意見がまとまらないままだった。そして、慶長14年(1609年)、ついに島津軍3000の大軍が琉球へと攻め寄せるのだが・・・」


琉球王国が島津によって征服される中で、果敢に抵抗する人々を描いた漫画です。

琉球の尚寧王の息子・尚龍という架空の人物が主人公で、中国の楊井道人という仙人から武術を習っていて武術の達人です。
そんな彼が祖国が危ないというので帰国するのですが、途中で難破して南蛮人の船に救われたものの、それは奴隷船でした。殺されそうになっている倭寇の頭目・日流(つる)を助け、南蛮船を乗っ取って、無事帰国します。
ですが、琉球の王朝内部では、意見が対立してまとまらないまま、薩摩軍の侵攻を受けてしまいます。
各地で抵抗は起きるものの、暴虐な侵略者の圧倒的な武力に敗北し、今帰仁城までが陥落。
首里城に危機が迫る中、かつて助けた倭寇・日流の協力を得た尚龍王子は、運天港沖に停泊中の島津の軍船に戦いを挑み、これを撃破・勝利を収めます。

てか、ここらへんから話が創作入ってきてまして、この戦い、琉球側が勝ったことになってるんですよね。(ぇー
その後、和睦の話し合いのために薩摩に行った尚寧王は、薩摩の裏切りによって逆に服従を強いられ、江戸まで連れて行かれることに。
琉球では薩摩による過酷な支配が始まり、抵抗も弾圧されていきます。
そんな中、覆面をした若者が日本人たちを次々と打ち倒していき、「風の王子」として英雄視されますが、もちろん、それは尚龍王子の仮の姿で・・・。
そんな中、かつて中国で尚龍と共に武術を学んだ日本人の青年・伊集院壮四郎が、薩摩による支配の実行者としてやってきます。この伊集院壮四郎との戦いが物語のクライマックスです。

なんですが、どういうわけか尚龍は、最後は「ニライカナイを目指す」とか言って、南海へと旅立つことになります。(ぇぇー

なんか、70年代から80年代あたりの劇画のノリを彷彿とさせる作品でしたが、これはこれで面白かったです。

琉球の征服は、なかなか難しい題材になってしまいますね。それを考えると、「花の慶次」漫画版の慶次は、ホントいい時期を狙って琉球に渡って美味しい立場で立ちまわったよなぁ。

参照サイト
琉球征伐(Wikipedia)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%90%89%E7%90%83%E5%BE%81%E4%BC%90
尚寧王(Wikipedia)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B0%9A%E5%AF%A7%E7%8E%8B
謝名利山(Wikipedia)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%AC%9D%E5%90%8D%E5%88%A9%E5%B1%B1
具志頭朝盛(Wikipedia)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%85%B7%E5%BF%97%E9%A0%AD%E6%9C%9D%E7%9B%9B
藤林氏(Wikipedia)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%97%A4%E6%9E%97%E6%B0%8F

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