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傀儡の将軍と言われる義昭の実像とは・・・。谷口克広『信長と将軍義昭 連携から追放、包囲網へ』

どうも。久々にポスタルがやりたい馬頭です。

それはともかく。

谷口克広『信長と将軍義昭 連携から追放、包囲網へ』

『信長と将軍義昭 連携から追放、包囲網へ』

(谷口克広。中央公論新社。中公新書2278。2014年。820円。245ページ)
はじめに
序章 二人の生い立ち
第一章 信長・義昭の上洛と連携時代
第二章 信長と義昭との確執
第三章 信長包囲網の展開
第四章 義昭の挙兵
第五章 将軍追放
第六章 追放後の義昭の動き
終章 信長と義昭の複雑な関係
おわりに
主要参考文献
関係略年表


信長の研究者・谷口克広氏が書いた、信長と足利義昭の本です。

足利義昭というと、信長に担ぎ上げられたものの、無能で思い上がって信長と対立し、追放された傀儡の将軍というイメージが強いけど、実際のところどうだったのだろうか、というようなことを書いた本です。
最近の研究では義昭が行使した政治力が結構あったのでは、と言われてたりするそうです。
で、史料から読み解と実際のところどうだったのかというと、信長と提携していた時代には「二重政権」ともいうような状況の時もあって、信長の窮地に助けてあげたりもしてたこともあったのですが、ついに決裂し、追放ということになったとのこと。その追放によって京都という場所から離されたため、その権力を再び回復することができなかったようです。京都に居る、ということが将軍として結構重要だったみたいです。なので、その後の信長包囲網においての役割はそれほどでもなく、各大名家ごとの事情で事態が推移したということか。
でも、なんで信長と対立して殺されなかったのかというと、天下の外聞を凄い重要視して気にしてた信長が、「将軍」を殺すわけにはいかなかった、とのこと。(ただ、将軍に肩入れした近畿の諸勢力はその後みんな潰されたわけですが。)
しかも、その義昭は追放されたといっても、信長に屈服したという意識はなかったというので、そう単純な状況じゃないみたいですね。
ともかく、足利義昭がただの無能な傀儡の将軍というイメージは全然違いましたね。それなりの実力・権力があったし、凄い精力的かつ巧妙な活動をしてた人物だったみたいです。
気軽に手に取ったのですが、思った以上に楽しめました。

それにしても、谷口氏は信長大好き過ぎていつもながら筆が走ってますね。これはこれで楽しいのでいいのですが今回は特に強く感じました。

あ、ちなみに私にとっての足利義昭イメージってのは池上遼一の「信長」に出てくるあの義昭が大きな比重を占めてます。

参照サイト
中公新書 - 中央公論新社
http://www.chuko.co.jp/shinsho/
谷口克広(wikipedia)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%B0%B7%E5%8F%A3%E5%85%8B%E5%BA%83
足利義昭(Wikipedia)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%B6%B3%E5%88%A9%E7%BE%A9%E6%98%AD

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「信長の政略: 信長は中世をどこまで破壊したか」
「信長の天下布武への道 (戦争の日本史)」
「流浪将軍 足利義昭」



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