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ロシアで使われている文字の歴史的変遷を辿る。小林潔『ロシアの文字の話 ことばをうつしとどめるもの』

間違いばかりして神経すり減らしながら仕事してる馬頭です。
東京国際ブックフェアがはじまってますがまた行けません。日曜には作業の遅れを取り戻さないと。ギリギリというか、もうアウトに近いんじゃないのか? とは考えないようにしてます。

それはともかく。また、ユーラシアブックレットです。そういや、注文した「ロシアの旧秘密都市」はまだ届きません。なんか売り切れで待ちみたいです。中古も二倍以上。amazon見るとどういう傾向の人が買ったのかがもろ解りです! さすがですよ!

小林潔『ロシアの文字の話 ことばをうつしとどめるもの』

『ロシアの文字の話 ことばをうつしとどめるもの』

(小林潔。東洋書店。ユーラシア・ブックレットNo.57。2004年。600円。64ページ)
はじめに
第1章:そもそもの始まり--グラゴール文字とキリル文字--
コラム キリル文字より前のスラヴ文字
第2章:キリル文字とその資料
第3章:キリル文字のさまざまな書体
第4章:活字印刷の始まり
第5章:18世紀の文字改革
コラム ёの字の話
第6章:18世紀から20世紀へ--印刷書体の変遷のことなど--
第7章:20世紀の改革
コラム 学者たちの文字談義--ѣ擁護論・й不要論・ラテン文字化論--
第8章:旧ソ連内外でのロシア文字の採用
第9章:ロシア文字とデザイン
第10章:ロシア文字とコンピュータ・コード
コラム 現代ロシア語の音と字母
おわりに
文献紹介と図表出典


ロシア語で使われている文字の歴史をおおまかだけどしっかりと教えてくれる一冊。
キュリロスとメトディオスの話から、古代・中世・そして近世のイワン・フョードロフ、そしてピョートル大帝の文字改革と、20世紀になってからのソ連のソ連的な改革という歴史的な文字の変遷を紹介してます。
文字の書かれ方や、文字の種類、どういったことで文字が減ったり増えたりしたのか、誰が関わったのか、といった話がたくさんあって、とても面白くてためになる内容でした。
ロシアでの活版印刷も、単純にイワン・フョードロフがはじめた、という風に覚えてましたが、その前の段階のいろんな人たちの出した印刷物の話は非常に面白かったです。
それとやっぱりピョートル大帝の改革が凄いのがわかります。彼の文字改革によって、現代に通じるような文字に変わっています。彼がはじめに活字で出した本が、「測地学」というのも印象的ですね。そういや、ピョートル大帝は「C」じゃなく「S」を使ってたそうです。
日本語の「ゑ」みたいに、ロシア文字にも使われなくなった文字がありますが、そういうのもコンピューターで打てるんですね。「ѣ」もそうですが、「Ѧ」「Ѩ」「Ѯ」「Ѱ」とか。


参照サイト
小林潔 外国語学部国際文化交流学科 准教授 神奈川大学 研究者情報
http://kenkyu.kanagawa-u.ac.jp/kgdb/KgApp?kyoinId=ymibgygdggg
キリル文字(wikipedia)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AD%E3%83%AA%E3%83%AB%E6%96%87%E5%AD%97
キュリロス (スラヴの(亜)使徒)(wikipedia)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AD%E3%83%A5%E3%83%AA%E3%83%AD%E3%82%B9_%28%E3%82%B9%E3%83%A9%E3%83%B4%E3%81%AE%EF%BC%88%E4%BA%9C%EF%BC%89%E4%BD%BF%E5%BE%92%29
ロシア初の印刷物「使徒列伝」(The Voice of Russia)!!
http://japanese.ruvr.ru/2009/03/24/419143.html
特別講義記録 講師 アレクサンドル・ボブロフ博士 中世ロシア文学の魅力(東京大学スラヴ語スラヴ文学研究室)
http://www.l.u-tokyo.ac.jp/~slav/special2/sp20090703bobrov.html

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http://xwablog.blog20.fc2.com/blog-entry-347.html



「バフチン言語論入門」。ミハイル・バフチン著。桑野隆&小林潔の共訳。
「言語学大辞典  別巻 世界文字辞典」。



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