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日本におけるもっとも手軽な宦官に関する古典的著作。三田村泰助『宦官 側近政治の構造』

どうも。馬頭です。
コミケの申し込みは無事終了。自分が最終日以外にさっさと済ませるというのは珍しい。

それはともかく。

三田村泰助『宦官 側近政治の構造』

『宦官 側近政治の構造』

(三田村泰助。中央公論社。中公新書。1963年。680円。223ページ)
まえがき
第一章 つくられた第三の性
第二章 後宮の住人
第三章 帝国を滅ぼした二つの側近 前漢・後漢
第四章 女禍と宦官 唐
第五章 官僚と宦官 明
終章 I 宦官はなぜ日本に存在しなかったか
終章 II 現代における宦官的存在
中国史略年表


性器を切断した男性で王侯に仕え身の回りの世話とともに政治にも関わった人々「宦官」について書いた本です。1963年の本ということでちょっと古いですが、なかなか面白かったです。著者は明清史・満州史の専門家・三田村泰助氏で、この本で毎日出版文化賞を受賞しています。
前に門田さんの同人誌読んでから興味はあったのですが、やっとのことでこの本を読みました。

宦官は世界各地にいた存在ですが、やはり中国が一番凄い国でして、この本でも中国を中心に語られます。
その歴史、成り方、活躍などを紹介していきますが、古い本なだけあって語り口がなんとも古い。それはそれで面白いのですが。
宦官ははじめ異民族の羌人を捕らえ、それを去勢して創りだしたということらしいですが、それが中国国内で一般化するというということも面白いですね。広東と福建と広西あたりの嶺南の地がその後多くの宦官を供給する土地になって、南漢なんて国なんかできちゃうというのも面白い。イスラム圏と近縁であったことなんかも改めて言われると、なるほどなー、と。そういや、フィリピンのスールー王国が奴隷の売買を大規模に行っていたけど、中国への朝貢に奴隷とか出してたのかな?
五代十国時代の宦官の趨勢も面白いですが、明での活躍が凄いですよね。

この本は、新書のほかに文庫版も出てます。

参照サイト
宦官列伝
http://www.toride.com/~fengchu/index.html
宦官(wikipedia)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%AE%A6%E5%AE%98

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「宦官―中国四千年を操った異形の集団」
「プラハ迷宮の散歩道」
「ロスト・メモリーズ 特別版 〈2枚組〉」DVD版。



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